日本特殊陶業(5334)が2023年3月期の決算を上方修正で大幅増配

2022/10/30

高配当株 銘柄分析

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高配当銘柄として有名な日本特殊陶業は9月26日に2023年3月期第2四半期決算を上方修正していましたが、今回また上方修正を発表しました。

日本特殊陶業の事業内容

自動車部品や半導体に必要なセラミックスを製造している総合セラミック企業で、主力製品のスパークプラグは世界トップシェアです。

半導体製造装置用部品にも強みがあります。

直近決算と株価

上方修正&増配の名物的な銘柄となってます。

直近決算

日本特殊陶業は10月28日の第2四半期決算で上方修正と増配を発表しました。

売上高は前年同期比19%増の2,790億円、営業利益は58%増の536億円、純利益は72.1%増の431億円となっています。

前回修正時(9月26日)から見ても、売上高2.3%増、営業利益18.8%増、純利益30.8%増となかなかの修正幅です。

通期連結業績予想は売上高5,858億円(19.1%)、営業利益1,122億円(48.6%増)、純利益850億円(41.2%増)としています。

自動車事業は車載向け半導体の供給不足や原材料価格高騰などが利益に悪影響を与えているものの、新車販売ではウクライナ問題や中国ロックダウンの混乱などのマイナス要因に改善の兆しが見られ、組付け用製品販売は増加しました。

半導体製造装置は、大手企業の積極的な投資姿勢が続いていて高い成長が期待されます。

下期為替レートは1ドル=145円、1ユーロ=142円を前提としています。

配当は中間配当83円、期末配当83円の年間166円 前回は中間を14円増配、今回は期末を14円増配

10月28日の終値2,713円で計算して配当利回り6.12%

超高配当で名高いJT(2914)に匹敵する水準です。

株価推移

日本特殊陶業の株価チャート

ヤフーファイナンス

コロナショックで一時1,200円台がありましたが、その後は順調に上がりました。

好業績で高配当ということもあり最近は2,000円台後半で推移しています。

もしかしたら2018年の高値圏3,400円辺りがあるかもしれません。ガソリンエンジン車に対する逆風があるとはいえ、今期営業利益予想は当時(2018年3月期)比で60~70%増、配当に至っては2.77倍となっていますから。

業績推移 営業利益/純利益

日本特殊陶業の営業利益
(出典:IRBANK)

結構ブレますが近年は急成長しています。

前期、今期と急成長しているため、来期が少々心配になってきますが、業績横ばいで高配当を維持できれば問題ない気もします。

配当推移

2010年3月期に11円だった配当金は、2023年3月期には166円(予想)まで増額されています。

2021年に10円の減配があったものの基本的には増配傾向が見て取れます。

さすがにここまで配当金が増えてくると、今後の急激な増配は考えにくいですが「配当金166円」を維持することさえできれば2,000円台後半という株価は割安なのではないかと考えます。

株主還元方針

配当方針は配当性向40%を基本としています。

配当金額は、通常の事業活動とは別に生じた一時的な損益を除く親会社の所有者に帰属する当期利益に対して連動します。

内部留保は、中長期経営計画における事業ポートフォリオの転換、将来の研究開発、事業拡大等に充てますが、達成度が適正資本水準を超える場合は自己株式取得で株主に還元します。

2022年2月1日から2023年1月29日を取得期間として自己株式の取得を宣言しています。規模は650万株(上限)、100億円(上限)です。

9月末時点でまだ買っていないので満額残っています。実際に買うかどうかは不明ですが潜在的な買い圧力として存在し続けます。

株価指標

銘柄株価PERPBR配当配当利回り
日本特殊陶業2,7136.51.011666.12

最近の株価は2,650~2,800円ぐらいで動いています。

3,000円でも利回り5.53%

エンジン自動車に逆風の世の中とはいえ、この配当が維持できるならお宝のような気が。

まとめ 将来性

エンジン自動車から電気自動車へとシフトするのが世界的な潮流となっています。2、3年先ならまだまだ稼げる体質だとは思いますが、かなり長期で見るなら稼げる柱を作ることができるかどうかです。

半導体は需要が旺盛で手堅く成長しそうです。

今期業績が良すぎるため、2024年3月期の成長性が若干心配です。

数年単位で持つつもりで買うのなら3,000円以上は警戒感のある株価だと思います。

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