高配当銘柄好きの投資家が建設株を保有している場合、「大和ハウス工業(1925)」 「積水ハウス(1928)」のどちらか一方、あるいは両方保有の方が結構いらっしゃいます。
配当利回りが高いのはもちろんのこと、電機銘柄や機械銘柄などに比べると値動きが小さい(比較的株価が安定している)のも理由の一つなんじゃないかと思います。
大和ハウスと積水ハウスの強みの違い、業績、配当推移などを比較しながら見ていきます。
大和ハウスと積水ハウスの比較
大和ハウス工業は大阪に本社を構える大手ハウスメーカーで、売上の大半は賃貸住宅、商業施設、物流など事業施設です。
戸建て住宅は売上割合は20%以下です。
積水ハウスは大阪に本社を構える大手ハウスメーカーで、住宅関連の売上が大半を占めています。
事業施設に期待するなら大和ハウス工業、住宅関連に期待するなら積水ハウスです。
どちらが有利とも一概に言えないので、もしも買うのだとしたら両方がいいかもしれません。大和ハウス工業は3月決算銘柄で、積水ハウスは1月決算銘柄です。
直近決算の比較
大和ハウス工業は8月9日に2023年3月期第1四半期決算を発表
売上は前年同期比9.5%増の1兆078億円と伸びたものの最終利益は365億円と5.3%の減益となっています。
海外事業の売上⾼は1,189億円で458億円の増収、営業利益は78億円で49億円の増益となり、 計画通り進捗しています。
積水ハウスは9月8日に2023年1月期第2四半期決算を発表
最終利益は1040億円と前年同期比で315億円の増益(43.4%増)となっています。
業績好調により通期最終利益予想を160億円増の1740億円に上方修正し、配当は中間・期末それぞれ5円増額の通期配当104円としました。国内外における住宅事業が好調に進捗したのが要因だそうです。
通期最終利益(億円)の比較
配当推移の比較
どちらも見事な連続増配ですね。
大和ハウスの配当方針
配当性向は純利益の35%以上、一株当たり配当金額の下限は130円
業績に連動した利益還元を行い、かつ安定的な配当の維持に努めています。
積水ハウスの配当方針
株価推移
株価指標の比較 2022年10月19日 終値
偶然か必然かPERもPBRも配当利回りもほとんど同じ。
過去の利回りで考えると4%台前半はかなり割安な位置ではあります。
まとめ 今後の金利上昇を注視
大和ハウスは1Qの業績が振るわず、通期予想達成に懐疑的な見方をする人もいるためか株価は低迷しています。だからこそ利回りが高く狙い目という考え方もできます。
積水ハウスは業績好調で増配もあり株価が上昇しているものの、配当利回りは依然として4%台と高水準。
アメリカの住宅市場については、住宅価格上昇や金利上昇は懸念材料として注視しておく。特に大和ハウス工業は今後数年で米国売上高の急拡大を目指しているので、計画に影響があるのかないのか注目です。
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